彼の仕事をする私 | 過食嘔吐が治った**あなたは私の日向です**

彼の仕事をする私

昨日の11時頃書いた記事です。


今日は

今の今まで

会社のパソコンに向かい仕事をしていた。

私の仕事ではなく

彼の店のPOPやチラシを作っているのだ。

もうかれこれ2年くらい毎月やっている。

自宅にパソコンがないので

仕方なく就業後私の会社に来て

会社のパソコンを使い、一緒に作っていたのだが

彼の帰宅時刻が遅く、時間のとれなくなった彼の変わりに

私が一人で作ったものの方がはるかに出来が良かった為、

以来

彼は安心して全てを私にまかせるようになった。

11時現在

彼はまだ店で仕事をしている。

棚卸の作業を店長である彼が

一人でやっているので遅くなるのは仕方がない。


私は彼の仕事を手伝うのはイヤではない。

むしろ私のやる仕事を認めて頼ってくれるのは嬉しい。

私がやるのが当たり前になりつつあるこの作業に対して

彼はいつもとても感謝してくれている。

自分が手を加えることなくして

自分の思い描いている以上の出来だと

いつも褒めてくれる。


でも

それでも私は少し腑に落ちないところがある。


実は陰で私が作っているということは誰も知らない。

彼の店のアルバイトやパ-トやお客さんに

「店長スゴイ!」と彼が褒められるのは私も嬉しいが

正直少々複雑な時もある。

「それ私が作ったんですよ~!!」と叫びたくなる。(笑)


他にもある。

彼の店のパ-トさんが所属する劇団に彼が誘われて入り

何作かパンフやチラシのキャラクタ-デザインをやった。

ある時劇団の脚本・演出家がいなくなり

切羽つまった時に

以前からやりたがっていた彼が脚本・演出家に立候補した。

脚本を書くことになった彼だが、

彼が考えた話よりも私が考えた話の方が面白かったらしく彼も気に入り

結果、私の考えた話の方を彼が考えたとして脚本化することになった。

出だし部分は一生懸命作った彼だが、

後がつながらなくなり、

結局 展開からセリフから大半は私が考えたものを使った。

ワープロに入力したりして台本を作り上げたのは彼だが、

ほとんどが私の口から発した言葉たちだった。

でも私が関わっていることは秘密だった。

あくまで 脚本・演出は彼。

「あのセリフみんなウケてたよ」

とか

「あの場面みんな気に入ったって」

とか

台本を見せた時の劇団員のリアクションなどを彼が私に報告してきた時など

とてもイライラしたものだ。

実際彼が考えたセリフもあったが、

書き直したくて仕方なかった。

でもそうしてしまえば完全に彼の作品では無くなってしまうと思ったので

あえて私は納得いかないままほっておいた部分もある。

演出や細かいセリフまわしは劇団員と彼が話し合って決めたので

口出しは一切しなかったが(あくまで私の存在は影なので)、

ここをああしたら・・・

と思った部分はたくさんあって

一応舞台は成功し、お客さんも感動してくれたが

私ならもう少し上手くできたと思ってしまった。


私の名前は一切出さないということには

彼なりのプライドもあるだろうし・・・と自分を納得させてはみたものの

私の働きに感謝しているというのなら、

お客さんにわからずとも

せめて劇団員とのやりとりの中で、

少しくらい私の名前を出してくれてもいいんじゃないかと思ってみたりして・・・

私の心が狭いだけかもしれないが。


もしも逆の立場だったら

私は彼の名前を出すだろうな。

彼を思ってが半分と、

作品を否定された時のことを考えてが半分。

彼に手伝ってもらった部分は

私の作品が認められなかった場合の一種の逃げ道となり得る。


彼は違う。

「お前が作ったものは俺の実力以上の物だから

自信を持ってそれは俺が作ったと言える」

と言っていた。

私には想像できない。

今まで私の何かを彼が手伝ってくれて、

私の実力以上のものができて褒められた・・・

などということがないからなのかもしれないが、

例えどんなにステキな作品でも

私は自分以外の人が作った作品を

自分のものだと自信を持っては言えない。

私は自分の力を過信しているのかもしれない。


来年また彼が脚本・演出を担当する話がある。

彼は少しずつ構想を練っているが

私の意見を聞きたがる。

私が面白いと言えば自信がもてるらしい。

私は演劇をたくさん見て知識がある訳でも

劇団員として活動していた訳でもないし

何がうけるかなんてわからない。

ただ自分が面白いと思うか

共感するかどうか

感動するかどうか しかない。


彼の話を聞いて

私の頭には別の話が浮かんだ。

同じ題材でも彼の話よりは面白い自信がある。

(あくまで「彼よりは・・・」であって

他の人のと比べたら全然ダメだということは私もわかっている)


また彼に話せば彼も私の話を気に入ると思う。

でも今回は

前回のこともあるので

私にあまり頼らず彼なりにやろうとは思ってるはず。

前回の作品が成功して彼が有頂天になっていたときに

「勘違いするんじゃない」

と私に責められたことも彼の頭にあるだろうし。

それを考えると、

話の設定は彼が自分ので押し通すかもしれない。

でも多分展開は私の意見を期待していると思う。

連名にしてくれるとかなら

全力投球するけど・・・

私の名前を出すからには

私が納得できる作品じゃないとダメだな。


どうなるかな。

私がどんなに手伝っても

彼はまたおかしなプライドで

私を影にするのかな。

それだけはもうイヤだな。


私は心が狭い上に

でしゃばりで

さらに自分を過信しすぎているんだろうな。


イヤなヤツだ。